村主章枝はフィギュアスケートの現行ルールを疑問視「ジャンプの技術は上がったけどプログラムとして面白いかというと...」 (5ページ目)
●「悠々自適な生活はまだまだ先」
ーー技術面での今のフィギュアスケートの状況はいかがですか?
男子は4回転もほぼ全種類跳ぶ選手も出てきてすごいですよね。そのうち両回転まわりの選手とか出てくるんじゃないですか? 誰かやってきたら絶対挑戦する人が出てきますよね。
ーースピンでは両回転をやるスケーターはすでにいますからね。
いますよね。出来栄えなどで加点されるとか。5回転は......どうなんだろう(笑)。
ーーでは40代となった今、どんな自分になれていると思いますか?
うーん、もうちょっとラクな人生を歩んでいると思っていたんだけどなぁ。なんで40歳になってもこんなに一生懸命になっているんだろうって(笑)。なんで優雅に、悠々自適な感じにならないのかなって思いますけどね。
ーーイメージではそんな感じでしたか?
そう。それなのにあくせくあくせく、みたいな(笑)。なんか次から次へと乗り越えられないような山が次々と来る、みたいな。
ーーみずから山に挑んでいるのでは?
諦めたりやめたり、回避する手もあると思うんですよね。何かが来たらとりあえずやってみようかと思ってしまうんでしょうね。悠々自適な生活はまだまだ先です(笑)。
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インタビュー前編<村主章枝がラスベガスで映画プロデューサーになっていた? 「軽い気持ちで始めたら、どえらいことになってしまって(笑)」>
【プロフィール】
村主章枝 すぐり・ふみえ
1980年、千葉県生まれ。幼少期をアメリカ・アラスカ州で過ごし、ウインタースポーツに親しむ。帰国後、6歳でフィギュアスケートを始める。1997年、16歳の時に全日本選手権で初優勝。以降、同大会で5回優勝。2002年ソルトレイクシティ五輪、2006年トリノ五輪で2大会連続入賞。日本人初となるISUグランプリファイナル優勝、四大陸フィギュアスケート選手権優勝3回など世界トップスケーターとして活躍。2014年、28年間の競技者生活を引退。2019年に拠点をアメリカに移し、コーチや映画プロデューサーとして活動している。
著者プロフィール
山本夢子 (やまもと・ゆめこ)
スポーツライター。青森県八戸市出身。5歳からフィギュアスケートを習い始め、高校卒業まで選手として各大会に参加。その後、渡米し大学を卒業、就職。帰国後は、コピーライターとして広告制作に携わる。2005年からフリーランス。現在はライターとしてフィギュアスケートの専門誌を中心に執筆中。
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