「RIZINを食う!」新生K-1を背負う武尊とHIROYAの覚悟 (2ページ目)
「ひと言で表すと、大晦日の格闘技イベントはお祭りというかオールスター戦みたいな感じ。1年の集大成というか、それを見ないと年を越せないみたいな感じでした。どの大会も印象に残っているけど、特に白熱したのは(2004年大晦日、大阪ドームで行なわれた)魔裟斗選手とKID選手(山本"KID"徳郁)の一戦ですね。まだ中学生だったので、地元(鳥取県米子市)でのテレビ観戦だったけど興奮しましたね」
約5万3000名もの大観衆を集め、NHK紅白歌合戦の裏番組としては初めて平均視聴率20%を超えた番組を見ながら、武尊はこの舞台に自分も立つと心に誓った。
「すでに格闘家になることを決めていた自分にとって、その決意は大きなモチベーションのひとつになっていましたね」
夢を淡い思い出に終わらせないだけのポテンシャルを武尊は持ち合わせていた。2011年9月のデビュー以来、軽量級とは思えぬ強打を武器に連戦連勝をマーク。立ち技格闘技イベント「Krush」の第一線に浮上するのに時間はかからなかった。
大晦日の試合は立ち技に限定されたK-1ルールで行なわれるが、このRIZINはMMA(総合格闘技)を軸としたイベントである。不安はないのかというこちらの問いかけを武尊は一笑に付した。
「ほかの試合も面白いと思うけど、僕が出たらもっと盛り上げられるという気持ちのほうが強い」
RIZINには体重233㎏の曙を筆頭にスーパーヘビー級のファイターが目白押しながら、現在55㎏級を主戦場とする武尊は「体重なんて関係ない」と断言した。
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