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【男子バレー】東京GBの今橋祐希が語るイップスに悩んだ日々 再びバレーを「楽しむ」きっかけになった父との電話 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

【セッターが楽しいと思える瞬間】

 東京グレートベアーズへの入団は、チームが「セッターを補強したい」というタイミングも重なった。そしてプロ2年目、新たにSVリーグが開幕した2024-25シーズンは、パリ五輪日本代表の深津旭弘とセッターの座を争った。

「2年目は自主練を増やしました。オポジットとも、ひたすらコンビを合わせましたね。試合に出たかったというのはもちろん、チームが勝つことも大事なので」

 2025年、今橋は日本代表に選出された。代表合宿では、チームの得点源であるオポジットの宮浦健人(ウルフドッグス名古屋)にもトスを上げた。

「思ったとおりの選手でした。"いぶし銀"というか、絶対に文句を言わない。自分にトスが上がったら、黙々と打つ。ネットを挟んで見ていた印象と同じで、『カッコいいな』って思いましたよ」

 着実にステージを上げてきたが、今はクラブでのプレーに集中している。

「セッターが楽しいと思えるのは、スパイカーが、自分のトスを気持ちよさそうに打つ瞬間ですね。それが自信になるし、その繰り返しで成長していく。そうして"チームを勝たせるセッター"になりたいです」

 "ラク"ではなく、楽しく。そうして己を高めていく。

(後編:今橋祐希がセッターとして共感する、宮侑の「よりいっぱいのモンで支えたんねん」精神>>)

【プロフィール】

今橋祐希(いまはし・ゆうき)

所属:東京グレートベアーズ

2000年12月25日生まれ、福岡県出身。182cm・セッター。小学校でバレーを始め、中学時代にはJOC(ジュニアオリンピックカップ)に出場する代表メンバーに選ばれた。九州産業大学付属九州産業高校を経て、青山学院大学に進学。2022年の関東大学秋季リーグ2部で準優勝に貢献し、自身はセッター賞を受賞した。卒業後の2023年に東京グレートベアーズに入団。2025年には日本代表に初選出された。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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