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【女子バレー】中川つかさが3度目の日本代表で徹した役割「チームを元気にしようと意識していました」

  • 田中夕子●取材・文 text by Yuko Tanaka

NECレッドロケッツ川崎
中川つかさインタビュー 前編

2025年の日本代表活動から休む間もなくSVリーグへ、忙しく過ごしている中川つかさ photo by  Yohei Osada/AFLO SPORT2025年の日本代表活動から休む間もなくSVリーグへ、忙しく過ごしている中川つかさ photo by  Yohei Osada/AFLO SPORT 母校、金蘭会高が1月の春高バレーを7年ぶりに制した。当時の優勝チームで主将を務めた中川つかさは「もうそんなに経つんですね」と笑う。卒業後に進んだ東海大でも日本一になり、今季はNECレッドロケッツ川崎で頂点を狙う戦いの最中にいる。

 さらにその先には、"日本代表"として目指す場所もある。日本一を目指したあの頃、今の自分を想像したかと尋ねると「うーん......」と少し間を挟んだあと、真っすぐな言葉で応えた。

「なりたい、とは思っていました。実は高校の時から『(将来は)NECでプレーしたい』と思っていて、大学に入ってからその思いがより鮮明になりました。強いからとか、強くしたいからとかじゃなく、たぶんあの頃から、NECのバレーが好きだったんだと思います」

 36戦を終えて31勝5敗と、首位を走るNEC川崎で、入団して3年目の今季、中川は司令塔として存在感を発揮し続けている。ルーキーイヤーからここまで、そして昨年の日本代表の経験。どんな壁と直面し、そのたびどんなことに悩み、考え、乗り越えて来たのか。

 激動の1年を、飾らぬ言葉で明かした。

――今季、NEC川崎は強いだけでなく、ホームとアウェー問わず、多くの観客を集めています。日本代表で活躍する選手たちを見て関心を持った人が多い印象ですが、実際にプレーしていてどう感じていますか?

「今までも(古賀)紗理那さんのファンの方々が日本代表からの流れで、たくさん来て下さっていたイメージはありますが、今シーズンはさらにすごいです。もちろんそれは(佐藤)淑乃やユッコ(和田由紀子)の力が大きいんですけど、満員の会場でプレーする機会が増えました。そういう光景を見ると、やっぱり(代表の)影響力はあったんだな、と実感します」

――中川選手自身も昨シーズンは、日本代表でネーションズリーグ、世界選手権を経験しました。これまでも代表経験はありましたが、心持ちは違いましたか?

「違いますね。昨シーズンで(代表選出は)3回目だったんですけど、やっと代表活動がどんな感じなのかがわかってきたというのもあるし、監督が代わって自分が何をすべきか、どう頑張るのかも明確になりました。

 そもそも、どこに行っても自分の身長が低いことは変わらないので、高い位置でのセットアップとかブロックとかツーアタックというのは、私が勝負するところじゃないと思って、最初から省いていたんです。もちろん最低限、世界で戦う上で求められることや必要なこともありますが、私の強みはそこじゃなくて、それよりもトスやディフェンスで勝負したい。(同じ日本代表セッターの)セナさん(関菜々巳)、こよさん(岩崎こよみ)、(松井)珠己さん、自分よりも一歩も二歩も前にいる人たちがいるなかでも、この人たち以上のトスの精度やディフェンスで勝負しないといけない、と思っていました。

 でも、そこの部分では勝てる、という自信もありました。ほかにはチームとして、人と人をどうつなげるかとか、そういうところを自分は大切にしてやっていこうと思っていました」

――日本代表のフェルハト・アクバシュ監督からはどんな要求をされましたか?

「試合の組み立てに関してはまったくないです。トスがネットに近いと『ブロックが高いから近くしないで下さい』とか、『もうちょっとミドルを使ってほしい』と言われることはありますけど、『何でそこに上げたの?』とは言わない。それはセッターとしてありがたかったです」

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