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【女子バレー】中川つかさが3度目の日本代表で徹した役割「チームを元気にしようと意識していました」 (2ページ目)

  • 田中夕子●取材・文 text by Yuko Tanaka

――とはいえメンバー争いは「バチバチする戦い」とおっしゃっていました。中川さんが一番苦しかった時期はいつでしたか?

「8月の世界選手権出発直前に、追加でこよさんと(黒後)愛さんが呼ばれた時にフェロー(アクバシュ監督)から『この4日間はゲームをします』と言われて、『1週間後に(世界選手権出場の)14名を言います』と伝えられました。その時のチーム分けで、私は常にメインの選手たちとは別グループで、練習相手として来てくれる男子大学生側のチームだったんです。フェローには『高さにどう対応するかを見たい』と言われていましたけど、正直きつかったです。

 一度もメインのAチームに入らないまま、発表される日の朝に『午前中に6対6(の実戦練習)をして、午後に選ばれたメンバーだけでミーティングをします』と伝えられました。絶対に選ばれると確信のある選手たちは、普通に昼食を食べているんですけど、私は喉を通らないし何の味もしない(笑)。今だから言える話ですけど、絶対に落ちる、もう帰らないといけないと思っていたので、いつもは体育館に置いたままのシューズを片付けて、部屋にいたら『研修室に来て下さい』とグループLINEが届きました。『よかった、(世界選手権に)行けるんや』と思ってホッとしていたら、同部屋の(石川)真佑が部屋に帰ってきて『シューズ片付けてたよね? 何してんの?』って軽く怒られました(笑)。今だからこうやって話せますけど、その期間は全然寝られませんでした」

――ひとつ安心して、メンバーに確定してからは上り調子でしたか?

「いや、それが全然。何をしてもフェローに怒られたし、実際なかなか調子も上がらない。でも、怒られることに関しては前向きに捉えていて、うまくなれるチャンスだと思っていました。今考えると、フェローもチームを引き締める時期だったから、誰かに強く言うことが必要だと思って、私ならその役ができる、と思ったんじゃないかな、って思います。でも現地(タイ)に入ってからは、フェローがセナさんにきつい言葉を言う回数が多くなったように私には見えて、セナさんは真面目だし全部受け止めてしまうタイプなので、内心では『フェロー、違う違う、私に怒ってよ』と思っていました(笑)」

――世界選手権が開幕してからチームの状態、雰囲気は? 1次リーグでは苦戦も続きました。

「淑乃もユッコも開幕直前にケガをしていたので、大会前の状態はむしろ悪かったです。スタートでいくAチームの調子が上がらなくてギクシャクしていたので、私はあえて聞き役に回りました。淑乃やユッコ、セナさんや真佑とは特に話をしました。みんな不安があったので『あとは上がるだけだから、絶対大丈夫』と言い続けて。(2戦目の)ウクライナ戦では、交代した選手がベンチに戻ってきた時にすごく沈んでいて、雰囲気が暗かったので、(岩澤)実育と『とにかく盛り上げよう』と話していました。自分たちが出た時はゲームチェンジャーになって、もう一度チームを元気にしようと意識していました」

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