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前進したのか、停滞したのか。錦織圭の2015年をデータ分析 (5ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 そしてファン投票の結果、錦織がフェデラーをわずかに抑えて1位に輝いたのだ。フェデラーをはじめ、多くの選手たちが「見るのが楽しい選手」と声を揃える錦織の“魅せるプレーヤー”としての輝きは、8位の年間最終ランキングと並び、大きな称賛に値するものだろう。

 11月のツアーファイナルズを戦い終え、今季の全公式戦を終えたとき、錦織は長いシーズンをこう振り返った。

「こうやってトップ8で終われるのは、非常に価値があること。もっと上に行ければよかったけれど、この位置にいるのも簡単ではないので。ラオニッチやチリッチら去年いた選手がツアーファイナルズに出られないなか、自分が出て結果を出したのも評価できると思うので、プラスな部分と直す部分をしっかり考え、オフシーズンに臨みたいと思います」

 周囲からの多大なる注視と、多くのメディア対応などもこなしながら、充実と葛藤で織り上げた世界8位の地位――。それは、来季の山頂アタックに向けた、揺るぎない“足固め”である。


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