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昨季クレー勝率80%超え。データで見る錦織圭の成長度 (2ページ目)

  • 内田暁●構成 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 「フェデラー、ナダル、ジョコビッチの3選手はまだ上にいる。この3選手に勝つよう、これからは意識してやっていきたいです」

 昨年末、錦織は今後の目標をそのように明瞭に掲げている。この3選手にアンディ・マリー(イギリス)を加えた4選手は、過去10年近くに渡ってグランドスラムやマスターズ1000などの大きなタイトルを分け合い、ランキングも上位を独占し続けている。そんなテニス界の支配者たちを、いつしか人々は「ビッグ4」と呼び、特別視するようになっていた。

 彼らの支配を、明確に示す数字がある。2005年以降の10年間で、グランドスラムを複数回制したのは、彼ら4人のみ。ビッグ4以外で賜杯をその手に抱いたのは、マラト・サフィン(ロシア/2005年全豪)、フアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/2009年全米)、スタン・ワウリンカ(スイス/2014年全豪)、そして昨年の全米オープンで錦織を破ったマリン・チリッチ(クロアチア)の、わずか4選手を数えるのみである。

 年間9大会開催される「マスターズ1000」のチャンピオンの歴史でも、その傾向は明らかだ。現状のツアーシステムが確立した2009年以降、ビッグ4がマスターズ1000の優勝を逃したのは過去56大会中7大会のみ(4月19日現在)。今年3月に北米のインディアンウェルズとマイアミで開催されたマスターズ2大会でも、決勝を戦ったのはビッグ4の面々。そしていずれの大会でも、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が頂点に立った。

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