マイアミ大会ベスト8敗退も、錦織圭が自ら驚く進化とは?
マスターズ1000・マイアミ大会で、第4シードの錦織圭(ATPランキング5位、大会時)は第22シードのジョン・イズナー(24位)に4-6、3-6で敗れ、2年連続のベスト4進出はならなかった。
マイアミ大会はベスト8敗退となった錦織圭 今回初対戦となったイズナーは、最高時速228キロのサーブで、13本のサービスエースを放ったうえに、リターンやストロークも攻撃的に打って、錦織に「笑うしかない場面もありました」と言わしめ、つけ入る隙を見せなかった。
「僕は、圭を倒すために、自分のレベルを引き上げる必要があった。今日は"僕の日"だったね」
イズナーは試合をこう振り返ったが、錦織としては第1セット第10ゲームと第2セット第2ゲームを、共にラブゲームでブレークを許してしまったのがキーとなった。イズナーのようなビッグサーバーのサーブが好調なときにワンブレークを許してしまえば、試合を支配されてしまう。
身長208cmイズナーのサーブは、右腕とラケットの長さを含めれば約3mの高さから放たれることになり、錦織は「上から飛んで来る感じがあった」と言う。ワイドへのサーブは両サイド共により鋭角なコースになり、錦織は対処しきれなかった。
「サーブはまったく読めなかった。セカンドサーブも、かなり早いスピンサーブだった。なかなかチャンスを見出すのが難しかった」(錦織)
錦織が2012年のデビスカップ・クロアチア戦で、身長211cmのイボ・カルロビッチと初対戦した時も、同じような展開だった。カルロビッチの高速サーブの前になす術なく4-6、4-6、3-6で敗れている。
そもそも錦織は、得意のリターンからラリー戦に持ち込み、自分のストロークのリズムをつかんで攻撃していくプレースタイルだ。ビッグサーバーがサービスエースでポイントを決めてしまうと、錦織はリズムをつくることができず、波に乗ることができない。
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