2015.04.03

伊達公子を抜いたクルム伊達公子。「まだやめるつもりはない」

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 今年1月19日、クルム伊達公子が、伊達公子を抜いた――。

 彼女のWTAダブルスランキングのこれまでの自己最高は、1992年8月24日に記録した33位だったが、今年1月に28位になったのだ。

 ツアー3勝を挙げてダブルスが好調だった13年シーズン、クルム伊達は、44位までランキングを上げたときに、次のように語っていた。

会見で笑顔を見せたクルム伊達公子「ここまで来たら、ダブルスは過去の自分を抜いてみたいですね。不可能ではないと思います」

 14年、USオープン(全米)で準決勝に進出し、34位でシーズンを終え、再び記録更新の可能性が高くなった。そして、15年1月のWTAシドニー大会で、カロリナ・プリスコバと組んでベスト4になった後、ついに記録を更新。クルム伊達の現役再チャレンジの中でも、大きな偉業のひとつとなった。

「なかなかそんなことができるわけでもないし、ましてや今の私の年齢(44歳)で、体力的に単複は簡単ではないです。体力的なことよりも、自分のプレーの質を上げたり、勝負勘を得たりするために、ずっとやってきました。そのなかで、自分自身を上回れる結果を出せたということに、満足しています」

 昨年秋から悩まされている右側大転子の滑液包炎の影響で、15年オーストラリアンオープン(全豪)では、「出口が見つからない」と涙を見せたクルム伊達だったが、その後もひとつの部位をかばうと他に悪影響が出て、右肩や左ひじにも痛みが発生した。数大会、痛みとの戦いが続いたが、WTAマイアミ大会(3月26日~)では幸い痛みがひき、戦える状態になった。