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前進あるのみ。八村塁がW杯に
出たからこそ得ることができた「学び」 (2ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文 text by Konagayoshi Yoko
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

 さらに、ブームが起こった中でメディア対応に追われると同時に、イベント出演、CMの撮影までこなしている。この半年間で今まで体験したことのない環境の変化が、ものすごいスピードで押し寄せてきたのだ。

 日本代表の活動については、8月の強化試合からW杯本番中まで、ウィザーズのコーチやGMが帯同して八村の体調をチェックしており、試合の様子は逐一、ヴィザーズの公式ツイッターに日本語でアップされていたほどだ。W杯直前まで帯同していたウィザーズのデビッド・アドキンスコーチは、「それだけ、ルイは私たちのチームにとって大切な選手であり、育てなければならない存在なのです」と語っている。21歳の青年がNBAドラフト一巡目指名を受け、世界最高峰リーグで戦うために背負っていたプレッシャーの大きさは計り知れない。

 今回のW杯は、八村自身も学ぶべきところが多い大会だった。トルコ戦ではベテランのアーサン・イリヤソバに巧みなディフェンスを仕掛けられ、誰よりも楽しみにしていたアメリカ戦では、ハリソン・バーンズに徹底マークを受けて体を押し込むことができず、明らかにフラストレーションを溜めていた。

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