キーンランドCはタフな馬場の札幌での台頭が見込める「追い込み馬」に要注意 (2ページ目)

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku
  • photo by Sankei Visual

 一方、追い込み型の馬の場合は、とにかく終(しま)い勝負にかけるだけ。道中は色気を持って動こうとせず、死んだふりを装って直線で(末脚を)爆発させます。

 このタイプは展開次第となりますが、うまくハマれば3年前のこのレースを勝ったエイティーンガールのように、直線一気の追い込みが決まる可能性があります。

――そうした極端な脚質の馬は、あまり人気にならないことが多いですが、特殊な馬場状態であれば、一発が期待できる魅力的な存在になりそうです。今年のメンバーのなかにそういった存在、大駆けが見込める穴馬候補はいますか。

キーンランドCでの一発が期待されるナランフレグキーンランドCでの一発が期待されるナランフレグこの記事に関連する写真を見る大西 最も面白いのは、ナランフレグ(牡7歳)ではないでしょうか。この馬は説明不用の追い込み馬。大外一気もできれば、器用にインを突くこともできます。

 春のGI高松宮記念(中京・芝1200m)は2年連続で道悪となりましたが、昨年が1着、今年も4着と奮闘。馬場を問わないのも魅力です。

 何より鞍上の丸田恭介騎手が、この馬のことを熟知しています。どんな展開になっても、臨機応変に対応できるのは心強い限りです。

 今回は、調教段階からブリンカーを着用。「効果てきめん」といった声も聞こえてきており、(レースへの)集中力が一段とアップして臨めるのもいいですね。

 GIスプリンターズS(10月1日/中山・芝1200m)に向けての叩き台であること、唯一斤量58kgを背負うことなどが嫌われて、そこまで人気になることはなさそうですが、この相手であれば、八分の仕上がりでも上位争いに食い込んでくることは可能でしょう。

 ということで、ナランフレグをキーンランドCの「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。

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