100万馬券続出の七夕賞。穴党記者は福島巧者の穴馬2頭に高額配当の夢を託す

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 福島開催2週目に行なわれるのは、GIII七夕賞(7月10日/福島・芝2000m)。夏の福島の名物重賞で、波乱の多い一戦だ。実際、日刊スポーツの松田直樹記者はこう語る。

「同レースは夏場のハンデ戦とあって、有力馬は苦戦。過去10年の結果を見ても、1番人気は2勝、2着1回、3着1回、着外6回。トップハンデ馬は2勝、2着2回、3着1回、着外10回(2018年、落馬競走中止となったプラチナムバレットも含む)という成績です。それぞれ勝ち馬は出ていますが、勝率は決して高いとは言えません」

 おかげで、過去の10年の馬連の平均配当は8007円、3連複の平均配当も8万3937円とかなり高く、3連単に至っては平均配当50万5895円という高額ぶり。10万円超えの高配当が7度もあって、そのうち2度は100万円超え(2015年=100万6440円、2018年=256万3330円)の高額配当が飛び出している。

 はたして、今年はどうか。松田記者はまず、今年のトップハンデ馬、上位人気が予想される馬についてこんな見解を示す。

「57.5kgのトップハンデを背負うトーラスジェミニ(牡6歳)は昨年の優勝馬ですが、その後は8戦連続して掲示板(5着以内)を外しています。不振続きで、一変を望むのはどうか......。

 人気になりそうなヒートオンビート(牡5歳)は、GI宝塚記念を除外。ローテに誤算があったことが懸念されます。また、同馬を管理するのは、今年もドウデュースで日本ダービーを制するなど重賞常連の友道康夫厩舎ですが、実は福島の重賞では意外と結果を出せていません。過去に管理馬12頭を出走させて2着が最高と、勝ち鞍がないんです。

 GI天皇賞・春(5月1日/阪神・芝3200m)4着を含めて、ここ最近は重賞4戦連続掲示板内というヒートオンビート。その実績はここでは間違いなく上位ですが、絶対視は禁物かもしれません」

 そうした状況にあって、「今年もハンデ戦らしい波乱が待っていそう」と語る松田記者。穴馬の最有力候補として、ハンデ重賞の常連の名前を挙げる。

ヒュミドール(せん6歳)です。祖母に桜花賞馬のキストゥヘヴンがいる良血馬もすでに6歳となりましたが、重賞タイトル奪取まであと一歩のところまできています。そして今回、小回りコースでひと押しを狙ってきた、と見ています。

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