長谷部誠38歳、現役プレーヤーとしての挑戦。「うまくなりたい気持ちがなくなったらサッカーを辞めるべき」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

ブンデスリーガで生き残る術

 一方で、長谷部もEL制覇に導いたオーストリア人指揮官を心酔している様子だ。「彼の分析力だったり、戦術だけではなく、メンタルのところへのアプローチは勉強になります。本当にすばらしい監督で、学ぶことは多いですね」と、指導者の道が念頭にあるのは間違いないだろう。

 それでも、それはまだまだ先のことなのかもしれない。長谷部は最後に現役プレーヤーとしての矜持を示した。

「負けたくない、うまくなりたい、勝ちたい、とかそういう気持ちがなくなったらサッカーを辞めるべき。その気持ちは年々強くなっているので、この歳でもサッカーをやれているんだと思います」

 屈曲な選手が揃うブンデスリーガで、決してフィジカルに恵まれていない長谷部は、頭脳と経験、そして類(たぐい)まれなるリーダーシップを武器に15年にもわたって闘い続けてきた。チーム内にとどまらず、ブンデスリーガでも最年長プレーヤーは、果たしてどこまで走り続けるのか。驚異の38歳のさらなる挑戦に期待したい。

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