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【Jリーグ】巻誠一郎に力を与えた「オシムの言葉」 崖っぷちの0-2でも「ここからがチャンス」と思うことができた (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Yuhei Harayama

【一度は降格圏から抜け出すも...】

 ミラー監督が来てからは徐々に結果を出すことができましたし、夏場以降には5連勝も達成することができました。結果を重視するミラー監督のやり方が奏功したと思います。一方で、シーズン途中に加入したベテラン選手の存在も大きかったですね。戸田(和幸)さんや早川(知伸)さん、あとは深井(正樹)ですね。

 深井の獲得は、実は僕がクラブにお願いしたんですよ。ミラー監督のサッカーに合うんじゃないかなと思って。大学時代に「アバウトなボールをふたりでなんとかする」というのはやってきたので、同じようなことができるんじゃないかなと考えたんです。

 5連勝を達成して、好転した感覚はありましたし、一度は降格圏から抜け出すこともできました。ただシーズン終盤に、また結果を出せない状況に陥ってしまいました。

 やっぱりスタイルを確立させれば、相手に分析されて、対策されてしまいますからね。僕のところで起点を作らせなければいいわけですし、ブロックを敷いても、ちょっと引き込まれて、ショートカウンターでやられることも多くなりました。

 得点もなかなか取れなくなりましたね。このスタイルは引かれてしまうと、なかなか崩すことができない。攻めてくるようなチームには通用しましたけど、守備から入ってくるチームには難しくなる。そういうスタイルではありました。

 なかなか結果を出せず、再び降格圏に転落し、17位で迎えた最終節の前の清水エスパルス戦に負けたらほぼ降格が決定する、という状況にまで追い込まれました。

 当時、僕らと残留を争っていたのは、ジュビロ磐田と東京ヴェルディでした。コンサドーレ札幌はすでに降格が決まっていたので、3チームのうち1チームが降格、もう1チームは入れ替え戦に回ることになります。

 エスパルス戦で僕らが負けて、ジュビロとヴェルディが勝てば、その時点で降格が決まる状況でした。得失点差を考えれば、彼らが引き分けても事実上の降格が決まるところでした。

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