前田大然vsレアンドロ・ダミアン。J1の熾烈な得点王争いは、最終節の直接対決までもつれ込む!? (2ページ目)
9月以降のリーグ戦を振り返ると、前田が6試合出場で4点を決めているのに対し、ダミアンは4試合出場で3点。出場試合数が異なるため、一概に比較はできないが、ともに絶好調で秋を迎えていることを数字が物語っている。
となると、残り試合の対戦相手がカギを握りそうだが、こちらも大きな違いは見られない。
横浜FMの残り5試合の対戦相手は、ガンバ大阪(今季総失点40)、FC東京(同42)、浦和レッズ(同34)、神戸(同32)、川崎(同21)。
対する川崎は、浦和(同34)、サガン鳥栖(同31)、セレッソ大阪(同43)、G大阪(同40)、横浜FM(同31)。
G大阪と浦和が重複しており、最後は両チームの直接対決。残る2試合の相手を見ても、総失点に差はなく、ゴール量産が見込めそうな試合は残っていない。
今季リーグ戦での前回対戦を振り返っても、前田は上記5クラブから合計2点(浦和から2点)しかとっていないのに対し、ダミアンは合計4点(C大阪から2点、浦和、G大阪から1点ずつ)。ダミアンのほうが、いくぶん相性のいい相手との試合を残しているとは言えそうだが、圧倒的優位と言えるほどの材料ではない。
だとすると、決着が最終節での直接対決に持ち越される可能性は十分にある。
両チームの勝ち点から考えて、最終節を前に川崎の優勝、横浜FMの2位が確定している可能性は高く、その試合結果が順位に影響を及ぼすとは考えにくい。嫌でも前田vsダミアンの得点王争いを意識せざるを得ない試合になるはずだ。
これが野球であれば、チームメイトとホームラン王を争っている相手選手を敬遠攻めにすることも珍しくないが、サッカーではそうもいかない。
川崎は「前田には絶対とらせない!」。横浜FMは「ダミアンには絶対とらせない!」。そんな駆け引きが、最終節の最大の見どころになるのかもしれない。当然、PKを得た場合には、彼らが優先して蹴ることになるだろう。
いずれにしても、前田、ダミアンともにここまで2試合に1点を上回るペースでゴール数を積み上げてきており、おそらく20点到達が得点王獲得のための条件となる。
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