ジュビロ・名波浩監督の告白。
「サッカー人生で初めて悔し涙を流した」 (4ページ目)
本人もそこで考えたのか、俊輔をはじめ、川又らに『どうしたらやりやすいか』といったことを相談し、会話の"パス交換"をたくさんしているのを、自分も見ていた。それで、開幕戦で後半途中から起用したら、抜群によくて驚きました(笑)。
加えて、泰士にはこんな話もした。『おまえは日本代表に入りたいだろ。日の丸をつけて強い国と戦いたいだろ』と。『だったら、国際試合を意識したプレーをイメージしろ』と。その先には、もしかしたらヨーロッパのクラブでプレーしたいという思いもあるかもしれないけど、その点に関しては、今も言い続けている。
新里に関しては、正直なところ、当初は10試合ぐらい終えた辺りから起用するイメージを持っていた。でも、3月7日のルヴァンカップ第1節、清水エスパルス戦で3バックの一角として起用してみたら、これがまた抜群によくて。コーチ陣とも相談して『リーグ戦で起用してみよう』という話になった。
3バックの中央には大井がいるので、出場させるならば(3バックの)右か、左か、になる。自分は、選手に対して固定観念を持たないので、まずは(レギュラーの高橋)祥平に左右どちらがプレーしやすいか聞いてみた。そうしたら、『どちらでも大丈夫』だと言うので、新里は最初、右で起用しようと思ったんですけど、(左サイドバックの)ギレルメとのコーチングの問題で、新里を左に置いたほうがしっくりきたので、最終的に左で出場させました」
――さて、序盤は監督もおっしゃっていたように連敗スタートとなりましたが、そうしたなかで、チームの仕上がりに関しての手応えはつかんでいたのでしょうか。
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