就任5年目。ジュビロ・名波浩監督は強気に「神様にあらがっていく」
ジュビロ磐田・名波浩監督インタビュー(2)
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ジュビロ磐田を率いて5年目を迎えている名波浩監督。今季はここまで、試合後に初めて号泣したり、選手が暴行騒ぎを起こしたり、さまざまなことがあったが、試合内容は理想に近づいており、チームづくりにおいて確かな手応えを感じているようだ。
熱戦が繰り広げられたロシアW杯が終わると、まもなくJリーグが再開する。今季「トップ5」入りを目標に掲げる指揮官に、後半戦への意気込みを語ってもらった――。
今季新加入の田口泰士(右)も早々にフィットし、前半戦を8位で終えたジュビロ磐田――今季前半戦の「ターニングポイントのひとつだった」という第12節の横浜F・マリノス戦では3-1と快勝。このゲームでは、退場となったギレルメ選手の"事件"(※)ばかりが注目されてしまいましたが、試合内容は素晴らしいものでした。
※第12節(5月2日)の横浜F・マリノス戦で、DFギレルメが暴行騒ぎを起こして、計7試合の出場停止処分を受ける。その後、クラブ内での協議の結果、5月15日付けで同選手との契約を解除した。
「F・マリノス戦は、いろいろな意味で"ターニングポイント"となる試合でした。試合の中身だけに目を向ければ、特徴的なサッカーをしてくるF・マリノスに対して、我々は特化したシステムを採用したわけでもなく、相手に対応した戦い方を選択したわけでもなく、常日頃から練習してきたことをやれば、こういう試合ができるんだぞ、というプレーを選手たちがやってくれた。
それが何かといえば、高い位置で相手を"ハメて"いくこと。相手が自分たちの守備にハマッたと思ったら、アプローチに出ていくこと。アプローチをしてボールを奪えると思ったら、さらに後ろの選手が出ていくこと。そうして、リスク管理を気にすることなく前に出ていき、ボランチの選手までもがゴール前に飛び込んでいく――まさにその形で、F・マリノス戦では得点を奪えました。ずっと選手に言ってきたことを、あの試合ではそれぞれが体現してくれた。
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