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就任5年目。ジュビロ・名波浩監督は
強気に「神様にあらがっていく」 (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・構成 text by Harada Daisuke
  • photo by Masashi Hara/Getty Images

――もっとも手応えを感じている部分を具体的に挙げると、どういった点ですか。

「守備における選手のスライドは、完成形に近づいてきているかな、と。ただ、横のスライドはうまくできるようになったけど、自分の中では、『縦ズレ』と表現している縦のスライドは、あともうひと息、というところ。

 横のスライドに関しては、ガンバ大阪のヤット(遠藤保仁)にも『今までで一番、縦パスを出させてもらえない』と言われたぐらい。『縦ズレ』に関しては、このリーグ中断期間中にもトライしていきたいし、コーチ陣とも指導方法を共有していきたい。

 これは、自分が監督になってあらめて感じていることだけど、コーチ陣にも具体的なものを提示して(選手たちに)指導してほしいと思っている。たとえば、何か問題が起こったときに、『そこは自分たちで工夫してやれ!』というのではなく、A案でもB案でもC案でもいいから、具体的に指示を出してもらいたい。別に、具体的に示した案によって、失敗してもいいんですよ。

 これはきっと、サッカー界に限った話ではなく、一般社会にもいえることなんじゃないかな。だいたい自分が子どものときにも、指導者から『頭を使え』『考えろ』と言われて、『何をどう考えて、何に頭を使えばいいのかわからないよ』ってよく思っていたからね。

 成功体験や失敗体験は、具体的なものであってこそ、実となり、糧となる。自分が率いているチームには、そこを徹底していきたいな、と思っています」

――ロシアW杯の開催により、リーグ戦は1カ月ほど中断。この期間をどのように使っていきたいですか。

「自分たちにとっては、かなりありがたいですよね。リーグ戦では連敗中で、ルヴァンカップもプレーオフで負けてしまったところだったので、切り替えるのにはいい時間になる。

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