ジュビロ・名波浩監督の告白。
「サッカー人生で初めて悔し涙を流した」 (2ページ目)
――主力であるムサエフやアダイウトンらの長期離脱には、名波監督も当初のプランを変更せざるを得なかったと思います。それを踏まえると、五分の勝率はまずまずといえますね。
「ただ、これはキャプテンの大井健太郎には話をしたんだけど、自分としては『あと勝ち点5は獲れた』と思っている。選手たちからしてみれば、ケガ人が続出したなかで、ある程度仕方がないという部分もあるかもしれない。でも、自分としては、受け入れ難いジャッジによって勝ち点2を失った(第11節の)セレッソ戦(1-1)と、その他の負けた試合のどれかで、もう勝ち点3(1勝)は獲れていたと思っている。この5ポイント(を獲れたであろう試合)に目を向けなければならないですし、こだわっていきたい」
――話を開幕前に戻させていただきたいのですが、今季に向けてのキャンプでは、どういった点に力を入れてきたのでしょうか。
「MF田口泰士(名古屋グランパス→)をはじめ、新加入の選手が何人かいたので、まずはもう一度、戦術を浸透させること。今季も、3バックと4バックを併用して戦うつもりでいたので、選手たちにはあらためてシステムに関する説明をしました。
そのうえで、自分は一人称、二人称と表現しているんだけど、まずはその一人称、二人称といった少人数でのトレーニングから入って、設定した狭いグリッドの中でハードな練習をやりながら、徐々に(グリッド内の)人数を増やしていって、グリッドも広げていく感じで(トレーニングを)やっていった。
そして、試合形式の練習では、自分もその中に入りながら、『こう動こう』という守備の構築をあらためて行なってきた。そうしたことを行なうことによって、新加入の選手にはチームでの動きをレクチャーすることができるし、既存の選手たちには昨季までの動きを思い起こさせることができる。
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