【サッカー日本代表】駒野友一「このタイミングで変えるのか」 不安もよぎった2010年ワールドカップ直前のメンバー変更 (2ページ目)
【俺たちは下手くそなんだから】
もっとも日本代表は、2010年に入ってなかなか結果を出せず、大会直前に4-1-2-3の布陣による守備的な戦いへと大きく舵(かじ)を切ることとなった。
「圧倒されたわけではないですけど、結果がついてこなかったので、岡田さんが勝つためにシステムとメンバーを変える決断をしたんだと思います。選手からすれば、『このタイミングで変えるのか』と驚いた部分はありましたけど、それぞれの選手がそれぞれの役割をしっかりと果たすことで、一体感を生み出すことはできます。
あの時は危機感もありましたから、ピッチ内でもピッチ外でも、みんながそれぞれの役割を全うしようとしていました。その意味では、それまで以上に団結力というものは高まったんじゃないかなと思います」
新たにキャプテンに就任した長谷部誠(ヴォルフスブルク)を中心に、選手ミーティングも開かれた。その時に発せられた田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)の熱い檄(げき)が、チームをまとめるひとつのきっかけとなったという。
「悪い流れだったので、選手だけでミーティングをしたんですが、どうしても戦術の話になるんですよね。僕も発言を求められた時には戦術の話をしたと思います。でも、闘莉王は戦術うんぬんよりも、気持ちのところの話をしたんですよね。『俺たちは下手くそなんだから、下手なりのサッカーをやるべきだ』って。
やっぱり個人のところで、日本人らしく、泥臭く、粘り強く、相手よりも走らないと勝てないってことを闘莉王は強く主張していました。原点にもう1回戻ろうっていう話をしてくれたんですが、実際に次の日の練習から激しさが生まれましたし、チームの雰囲気は変わっていったと思います」
戦術変更やキャプテン変更など、大会直前に大きな変化があったなか、日本代表は小さくない不安を抱えたまま、初戦のカメルーン戦に臨むこととなった。駒野もポジションを取り返し、右サイドバックとしてスタメンに名を連ねた。
2 / 5


