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谷口彰悟が受けた衝撃の事実「ボールの受け方、タイミング、質...全然、できていないよ」筑波大で風間八宏監督に教わったこと (4ページ目)

  • text by Harada Daisuke

 誤解を恐れずに言うのであれば、高校生の時は純粋にサッカーを楽しんでいた。もちろん、大学生の時も、フロンターレに加入したばかりの頃も、サッカーを楽しんでいたが、意識は常に正確性、すなわち技術ばかりにフォーカスしてしまっていた自分がいた。

 今ではその正確性が自分の特徴のひとつにまで昇華しているが、高校生までの自分を思い出すと、もっと別の個性を持ち合わせていたし、それを持ち続けることも大事だったのではないかと思う。

 また、そのことに気づいたから、賢くプレーするだけでなく、時には激しく、時には熱くといった、戦う姿勢に目を向け、再び自分自身の壁を打ち破ることができたとも思っている。

 サッカーはうまければ勝てるスポーツではないし、うまいほうが勝つスポーツでもない。試合に勝利するためには、技術、体力、気力......さまざまな力が必要になる。

 2017年にフロンターレで初めてJ1リーグのタイトルを獲り、2020年と2021年にキャプテンとしてもリーグ連覇を達成して、技術だけにとどまらない個性や力の大切さを再認識した。

◆第16回につづく>>


【profile】
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年7月15日生まれ、熊本県熊本市出身。大津高→筑波大を経て2014年に川崎フロンターレに正式入団。高い守備能力でスタメンを奪取し、4度のリーグ優勝に貢献する。Jリーグベストイレブンにも4度選出。2015年6月のイラク戦で日本代表デビュー。カタールW杯スペイン戦では日本代表選手・最年長31歳139日でW杯初出場を果たす。2022年末、カタールのアル・ラーヤンSCに完全移籍。ポジション=DF。身長183cm、体重75kg。

著者プロフィール

  • 原田大輔

    原田大輔 (はらだ・だいすけ)

    スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。

【写真】谷口彰悟は大津高から筑波大へ!第102回全国高校サッカー選手権大会の注目選手たち

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