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中村憲剛が日本代表「フロンターレ組」を語る。谷口彰悟は国内ナンバーワンDF、山根視来は意外性に期待 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

 彰悟の優れているところは、話ができるところ。こちらの言うことをしっかりと読み取ったうえで、自分の思っていることを正しい言葉でぶつけられるんです。なので、会話に無駄がない。そういうところも信頼される要因だと思います。

 僕が感じている信頼感みたいなものは、おそらく森保さんも感じているんじゃないでしょうか。ぐいぐいと引っ張るキャプテンシーじゃないけど、その人間性、安心感はチームに必要なんです。いろんな話をしてきた選手がワールドカップの舞台に立つのは、やっぱり感慨深いですね」

── 続いて、山根視来選手について聞かせてください。2020年に湘南ベルマーレから加入してきた時の印象はどういったものでしたか?

「その年に僕が引退するので、視来と一緒にプレーしたのは結局1年間だけでしたけど、最初の頃はとにかく不安そうでした。視来だけじゃなく、フロンターレに来る選手はみんな言うんですよ。(周囲が)上手すぎると。だから、『必死でやらないといけない。とにかくこの空間に慣れないといけない』ということを言っていたのが印象に残っています。

 ただ、彼がすごいのは、自分が足りていないことを理解しているから、あとはやるだけだというマインドで臨めること。変なプライドがないから、いろんなものをすぐに吸収していったんですよ。

 それに、どんな状態であっても絶対に試合に出るんですね。なぜかと言うと、自分が休めばほかの選手がチャンスをモノにする可能性が出て、ポジションを奪われるのが嫌だからなんです」

── ハングリーですね。

「身体もタフですけど、気持ちも相当強いんです。そうじゃないと、あれだけ走れません。苦しい時にチームのために走ることが自分の持ち味と言いきる選手ですから」

── ふたりでよく話もされたんですか?

「僕はその年リハビリ中で、一緒にピッチに立つ機会は少なかったですけど、背番号が13と14だから、クラブハウスのロッカーがとなりだったんです。だから、いろんな話をしましたね。

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