中村憲剛が日本代表「フロンターレ組」を語る。谷口彰悟は国内ナンバーワンDF、山根視来は意外性に期待 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

── 登録メンバーが26人に増えたことも選考には影響したのでしょうか。

「スペシャリストを多く入れられるので、ポリバレントな選手の優先順位は低くなりましたよね。旗手(玲央/セルティック)が選ばれなかったのも、そういう部分が影響したのかもしれません。もちろん欧州での活躍に比べ、日本代表ではまだインパクトを残せてないことも理由のひとつかもしれません。

 ただ、すべては監督の判断ですし、選考の是非は結果によって評価されるべきこと。誰を入れても、入れなくても、すべての人が納得する選考はないなかで、このメンバーリストから森保さんの相当な覚悟を感じています」

── 26人のなかには憲剛さんが川崎フロンターレで一緒にプレーした選手が7人も選ばれました。今回はそれぞれの選手への想いや、ワールドカップで期待したいことなどを聞かせていただきたいと思います。まずは、谷口彰悟選手が選ばれたことをどう感じていますか。

「ひとつは『大人を選んだ』ということだと思います。日本代表は強い個性の集まりですし、今回は若手も多い編成です。そのなかで彰悟は年齢も含めて大人として、安定や良心を担保できる選手で、これまでの代表活動のなかでもキャプテンに次ぐ立ち位置にあったと思います。

 フロンターレ出身の選手たちにとっても彰悟の存在は大きいですし、チーム全体のなかでも谷口彰悟という選手が信頼されているなというのは見ていても感じること。プレーはもちろんそうですけど、リーダー的な存在として、代表のなかでどんどん存在感が増していったと思います」

── 谷口選手はハリルホジッチ監督時代に何度か選ばれていましたが、以降は代表から遠ざかる時期も経験しています。この4年間でどういった部分が成長したと感じますか。

「ハリルホジッチ監督の時に呼ばれた時よりも、いろんな経験を積み重ねて、プレー面もメンタル面も大きく成長したと思います。当時はまだ日本代表として当事者意識がなかったと思います。でも、この4年間フロンターレで結果を出すなかで、DFとして間違いなく成熟しました。今や、まごうかたなき国内ナンバーワンDFだと思います。

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