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サッカー五輪予選3連勝の日本。
準々決勝へ「いい準備ができている」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 杉本、松原、井手口は、いずれもこの試合が今大会初出場初先発。そんな選手たちが、先制しながら流れを引き寄せ切れなかったチームに貴重な追加点をもたらすのだから、盛り上がらないはずがない。

 選手を大胆に入れ替え、代わって入った選手が活躍する。新しい選手が活躍するから、指揮官も信頼して選手を入れ替えられる。そんな好循環が、日本に勢いをもたらす一因となっていることは間違いない。

 殊勲の井手口にしても「試合前から自分のよさを出そうと思っていた。自分をアピールすることが頭にあった」と話し、試合に出たくてうずうずしていた様子をうかがわせていた。

 選手を大胆に入れ替える起用法について、手倉森監督は「フレッシュ(な選手)で戦える強みをピッチに注げる」ことと同時に、「他の国に(日本の)メンバーを絞らせない」こともメリットとして挙げている。

 たしかに、新しく出てきた選手がこれだけ次々に活躍すれば、次の試合に誰が出てくるのか、対戦相手にとっては読みにくい。チームのキャプテン、MF遠藤航は「誰が出ても同じサッカーができることを強みにしたい」と語る。

 もちろん、先にも触れたように、必ずしも試合内容がよかったわけではない。不安要素はいろいろとある。

 だが、23歳以下の若いチームでは試合ごとに出来不出来があって当然。無理なく多くの選手を起用し、かつ、これ以上ないほどの結果を残したことは大きな収穫だ。

 第3戦にして、一次予選から続いていた無失点記録こそストップしたが、ここまでの戦いは理想的と言っていい。3試合で選手をうまく回し、疲労を残さずに決勝トーナメントに駒を進められたことは、日本の大きなアドバンテージとなる。

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