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国際性と説明責任。日本サッカー協会5つの問題点 (6ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 解任の是非論は、その額に負うところが大きい。もしそれが10億円なら、そんな大金を支払ってまで、解任する必要はないという声が「納税者」の間から聞こえても不思議はない。

 そもそも我々は、就任時にアギーレと協会が結んだ契約の中身さえ知らされていない。2年契約なのか、4年契約なのか。契約金はいくらなのか。就任記者会見に同席した大仁会長と原専務理事は4年任せるつもりだと述べていたので、4年契約と推測できるが、だとすれば、現在はその8分の1が終了したに過ぎない。年俸2億円だとすれば、未払い金額は7億円になる。コーチ陣の年俸を加えれば、10億円という数字が見えてくる。その解任に、協会はいったいいくら費やしたのか。

 大仁会長と原専務理事に、処分が下されないことが先の理事会で決まった。それが妥当な決定か否かも、アギーレとコーチ陣に支払った額次第と言っていい。守秘義務と知る権利。他の競技団体なら前者が勝ってもいいが、サッカーの場合は知る権利が勝るのではないか。サッカーに携わるメディアは、もっと知る権利を盾に、協会と対峙するべきではないか。僕はそう思う。
(続く)


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