日本ハムがドラフトで絶対にほしい即戦力の大学生投手 北海道にも楽しみな逸材が (3ページ目)
また夏の甲子園大会後、U−18W杯で日本代表のリードオフマンを務めた寺地隆成(明徳義塾高/176センチ・79キロ/右投左打)も候補のひとりだ。選手への評価が厳しい馬淵史郎監督が、1年時からずっと4番として起用。キャリア1年足らずの"捕手"も見事に務めた。
そして地元・北海道の逸材はどうなっているのか。
春のリーグ戦の段階では上位指名の噂もあった滝田一希(星槎道都大/投手/183センチ・78キロ/左投左打)は、秋のはじめに左臀部痛で調子を崩して心配されたが、ようやく復活の兆しを見せた。
同じリーグの同じ左腕・帯川瑠生(北海学園大/175センチ・77キロ/左投左打)は、145キロ前後のストレートとスライダー、チェンジアップの緩急で勝負する。学生最後となる今秋のリーグ戦でも、いまだ急カーブの成長を続けている。
ちなみに、北海学園大の監督として4年間、帯川を育て上げた島崎圭介氏は北広島市の市議会議員もつとめる。
高校生に目を移すと、やはりふたりの投手が浮かぶ。
千葉隆広(旭川明成高/173センチ・77キロ/左投左打)は、バランスのとれたフォームからカーブ、スライダー、シンカーの制球力に優れたサウスポー。父である千葉広規監督の指導で、最後の夏まで右肩上がりの成長を続け、北北海道大会決勝でもわずか1失点での惜敗だった。
そしてもうひとりは、豪雨のなかでも145キロ前後のストレートを投げ続けた西村昴浩(白樺学園高/175センチ・80キロ/右投右打)。気持ちを込めた熱投で、どんな相手でも一歩も退かないガッツマンだ。
著者プロフィール
安倍昌彦 (あべ・まさひこ)
1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。
フォトギャラリーを見る
3 / 3