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ロッテ佐々木朗希の暴投増加に、OB清水直行が語るキャッチャーの責任 シーズン後半戦に向けた課題も語った (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――ちなみに、対左バッターの被打率は、昨年の.182から.109とさらによくなっています(対右バッターの被打率は昨年.167→今年.207)。投球に変化があったのでしょうか?

清水 昨年から、左バッターのインサイドへの真っ直ぐがとても投げやすそうなんです。逆に右バッターに対しては、インサイドをしつこく攻めることはせず、「ばらけてくれればいい」という感じ。でも、対右バッターの数字も十分にいいですから、攻め方を無理して変える必要はないです。自分が気持ちよく投げられる配球で投げたらいいんじゃないかなと。

――今後の課題を挙げるとすれば?

清水 佐々木に対しては「コントロールに気をつけろ」なんて思いませんが、"投げ分け"を少しずつ勉強していく段階かもしれません。ボールにする時は、ストライクゾーンからボールゾーンにしっかり外す、勝負する時はしっかり突っ込んでいくといったレベルの、ちょっとした意識の問題ですね。

 あとは暑さへの対応です。これからもっと暑くなっていきますからね。直近の試合で6回、7回ぐらいになってくると肩で息をする姿を目にします。そんなに投げ急がなくてもいいので、ちょっとマウンドから離れて呼吸を整えたり、ファウルを打たれた後やカバーに行った後に間をとってみたり。そういうこともテクニックですし、焦らないことが大事です。

(後編:ロッテ優勝へのキーマンは誰か サイドスローの若手右腕、復調気味の安田尚憲>>)

【プロフィール】
清水直行(しみず・なおゆき)

1975年11月24日に京都府京都市に生まれ、兵庫県西宮市で育つ。社会人・東芝府中から、1999年のドラフトで逆指名によりロッテに入団。長く先発ローテーションの核として活躍した。日本代表としては2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得し、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝に貢献。2009年にトレードでDeNAに移籍し、2014年に現役を引退。通算成績は294試合登板105勝100敗。引退後はニュージーランドで野球連盟のGM補佐、ジュニア代表チームの監督を務めたほか、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督に就任した。

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