ロッテ佐々木朗希の暴投増加に、OB清水直行が語るキャッチャーの責任 シーズン後半戦に向けた課題も語った (2ページ目)
―― 一方で、暴投の数は昨年が4個だったのに対し、今年はすでに11個となっています。
清水 フォークが引っかかってくると同じ落ち方をしないですから、キャッチャーとしては反応しづらい。特に佐々木のフォークは140km台中盤の"特殊球"。キャッチャーもいろいろな落ち方を想定していると思いますが、特に三振を取りにいく時は力も入って落ち方が激しくなりますし、キャッチング、ブロッキングは苦労すると思います。
捕る技術は、ロッテのどのキャッチャーもそれほど変わらないと思いますが、今後も佐々木が投げる時に佐藤都志也がマスクをかぶるのであれば、ブロッキングをもっと練習しなければいけません。ただ、チームに佐々木がいる限り、佐藤だけでなくロッテのすべてのキャッチャーに言えることでしょうね。
キャッチャー陣は、佐々木以外のピッチャーのボールはけっこう止めてるんです。種市篤暉のフォークとか、C.C.メルセデスや東妻勇輔の変化球も。やはり佐々木のフォークの落ち方は"別物"なんでしょうね。
――大変ですが、キャッチャーが捕るしかない?
清水 佐々木本人も「フォークが抜けたらダメだ」と思いながら投げているでしょうけど、それでも抜けるのであればキャッチャーが対応していくしかない。佐々木は「腕を強く振って自分のベストボールを投げる」と常に意識するべきで、キャッチャーに頑張ってもらうしかないと思います。特に佐々木の場合は、気を遣うようになるとピッチングにならなくなるでしょうから。
フォアボールで出したランナーがワイルドピッチで二塁に進塁し、ヒット1本で1点を取られるといったケースが増えてくると、ピッチャーにプレッシャーがかかってきます。直近のオリックス戦では打線の援護がありましたが、佐々木が投げる試合は相手も集中力がより高まるのか、比較的ロースコアになることが多いので、バッテリー間のミスは極力減らしたいところです。
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