ロッテ佐々木朗希の暴投増加に、OB清水直行が語るキャッチャーの責任 シーズン後半戦に向けた課題も語った (3ページ目)
【ローテを守る投手としての成長と課題】
――ここまでの2敗は、いずれも交流戦で戦ったDeNAと阪神相手に喫したものです。何か原因は考えられますか?
清水 DeNA戦では宮﨑敏郎にホームランを打たれるなど4失点しましたが、阪神戦は被安打1で1失点ですからね。あの試合は、阪神の先発ピッチャーの才木浩人がよかったから仕方がないです。パ・リーグのチームを相手にする時とピッチングが違ったわけでもありません。打席に入らなければいけない、という意識が少しあったのかもしれませんが、その影響は微々たるものだと思います。
――本拠地のZOZOマリンスタジアムでは、6試合に投げて5勝0敗、防御率0.45と圧倒的な数字を残しています。
清水 投げやすいんだと思いますよ。マウンド、調整する時間、ロッカールームからマウンドに行く感じ、ブルペンなども含めて勝手がわかっているし、本人に"合っている"のかなと。風を気にしている感じもないですね。あの球場の風向きだと、右中間のライナーだけちょっとケアしなきゃいけないのですが、佐々木にとってはマウンドからの景色も含めて投げやすいんでしょう。
――昨年と同じく、今年も右手中指のマメで一時期離脱しましたが、マメができた試合(5月5日のソフトバンク戦)で早めに降板したことも功を奏したのか、昨年と比べて復帰が早かったですね。その復帰した試合(5月28日のソフトバンク戦)は6回3安打2失点で勝ち投手になりました。
清水 今年はWBCに出場するために2月ぐらいから本格的に投げていたこともあってか、マメができるのが昨年(7月1日の楽天戦)よりも早かった。ただ、復帰後は毎試合コンスタントに100球くらい投げているので、マメの克服法、つき合い方もわかってきたのかなと。
ローテーションで投げる先発ピッチャーたちは、シーズンの後半にもなれば腰の張りが強くなったり、肘が張ってきたり......持病とまではいかなくても、それぞれ何かしら異変が出るところがあるものです。そこをうまく治療したり、ケアしながらやっていますから、マメに対応できるようになってきたことはすごくいいことだと思います。
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