中日・ロドリゲスの亡命騒動で思い出す「お騒がせ助っ人たち」の迷言、奇行、武勇伝... (5ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual,Kyodo News

球団史上最速で解雇となったダン・ミセリ球団史上最速で解雇となったダン・ミセリこの記事に関連する写真を見る

【解雇当日に浅草観光】

ダン・ミセリ(巨人)

 巨人は江川卓、西本聖、槙原寛己、斎藤雅樹、桑田真澄ら、伝統的に先発完投型が多く、昨年まで12球団で唯一、通算100セーブ達成の投手がいない。

 2004年のチーム最多セーブは、久保裕也の8。そうしたチーム事情もあり、堀内恒夫監督2年目の05年、巨人は新外国人のダン・ミセリに守護神役を期待した。というのも、ミセリは04年にアストロズで74試合に登板し、6勝6敗2セーブ、24ホールドを挙げたリリーバーだったからだ。

 本人は「目標50セーブ」と豪語するなど、期待は高まった。だが、開幕から2戦続けて敗戦投手となると、契約条項をタテに二軍行きを拒否。不甲斐ない投球は周知の事実となり、リードされている相手球団から「ミセリコール」が起こるほど。

 結局、4月19日に球団史上最速で解雇。さすがに年俸の支払いは3カ月分に減額されたようだ。

 その解雇当日、ミセリは家族で浅草観光に出かけて人力車に乗るなど満喫。その後も1週間ほど日本観光を楽しんで帰国した。余談ながら、その翌年の06年に第1回WBCが開催され、ミセリはイタリア代表として出場した。

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