中日・ロドリゲスの亡命騒動で思い出す「お騒がせ助っ人たち」の迷言、奇行、武勇伝... (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual,Kyodo News

神のお告げにより突如、現役引退を発表したマイク・グリーンウェル神のお告げにより突如、現役引退を発表したマイク・グリーンウェルこの記事に関連する写真を見る

【神のお告げで当然の現役引退】

マイク・グリーンウェル(阪神)

 メジャー屈指の人気球団、ボストン・レッドソックスの看板選手として「ミスター・レッドソックス」と呼ばれたマイク・グリーンウェルは97年、阪神に3年契約で入団した。

 新監督に就任した吉田義男氏が、「タテジマをヨコジマに変えてでも......」とラブコールを送った清原和博を長嶋茂雄監督率いる巨人に奪われた阪神は、近鉄、西武との争奪戦に勝利して獲得したのがグリーンウェルだった。

 だが2月のキャンプ中に「副業(牧場と遊園地経営)の事務処理」「夫人との結婚記念日」を理由に離脱。さらに「背中の痛み」もあって、再来日は4月30日までずれ込んだ。

 5月3日の広島戦でNPB公式戦初出場を果たすと、その試合で2安打、2打点。その後も噂に違わぬ活躍を見せていたグリーンウェルだったが、5月10日の試合で自打球を当て、右足人差し指を骨折。

 翌日も強行出場したが、5月14日に突然会見を開き「野球をやめろという神のお告げがあった」と引退を表明し、周囲を唖然とさせた。退団の際に年俸の4割にあたる9600万円を返金し、契約金の返金も申し出たが、当時の久万俊二郎オーナーから「正直だ」と感激され、契約金返還はなしになったそうだ。

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