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大学野球選手権でスカウトたちが
目を光らせる「7人のドラフト候補」 (2ページ目)

  • 高木遊●文・写真 text&photo by Takagi Yu

 一方、九州で注目度の高いふたりの本格派右腕は、大会初日の第3試合(神宮球場)で直接対決が予想される。

 日本文理大のケムナはアメリカ合衆国ハワイ州出身で4歳の時に来日。宮崎県立日南高時代までは目立った実績はなかったが、日本文理大で頭角を現し、192センチの長身から投げ下ろす最速151キロのストレートが武器だ。

 対する九州産業大の草場も、最速152キロのストレートが武器の本格派右腕。身長183センチ75キロと体格もしっかりとしているが、今春は下半身に粘りがないのが気がかりだ。福岡工業大との開幕戦で6回途中4失点、優勝のかかった九州共立大との1回戦で5回途中7失点と波が大きく、安定感に不安を残す。

 野手の必見ドラフト候補は、侍ジャパン大学代表候補にも名を連ねる島田海吏(上武大)、楠本泰史(東北福祉大)、小林遼(富士大)の左打者3人。

 上武大の島田は、俊足巧打の番打者。初球から積極的に打って塁に出ると、初球から果敢に盗塁し、試合開始からわずかの時間でチャンスメイクするスピードスター。自慢のその俊足は、中学時代には陸上の熊本県大会で100m1101の大会新記録で優勝、全国大会準決勝ではリオデジャネイロ五輪×100mリレーの銀メダリスト・桐生祥秀(現・東洋大)よりも先着したほどだ(島田は「桐生くんはケガしていたらしいので」と謙遜する)。

 かつて東洋大と東芝で左の強打者として鳴らした谷口英規監督の指導により打撃の確実性も増してきており、今春は打率.38513四死球を選び出塁率.528をマークした。

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