ルーキー戸柱の抜擢で、DeNAのワースト捕手陣に劇的改善の予感 (3ページ目)
そこで徹底したのが、ラミレス監督も重視する「捕ること」と「投げること」。「それが完璧にできるようにならないと配球の段階には至らない」と、光山コーチは捕手の基本的なところから競争を始めさせた。
「スローイングでは黒羽根がやや勝りますが、実力は珍しいぐらい横一線。ただ、安定感でいえば戸柱ですね。捕ってからのスピードはそうでもないけど、捕ること、投げることに関して安定している。あとはバッティング。レギュラーになるなら打たなあかんですから」
キャンプの第三クールでもまだまだ元気いっぱいだった戸柱本人も、基本の大切さを理解していた。
「初めてのキャンプなので毎日ついていくだけで必死ですが、野球をやっている以上、レギュラーを獲るつもりでいます。僕が一番アピールしたいのは元気の良さ。キャッチングやスローイングで当たり前のことを当たり前にすることを大事に、必死にプレーするだけです!」
ルーキーながら大物の雰囲気漂う戸柱は、「バッティングは水物」としながら、2月13日のヤクルトとの練習試合でいきなりレフトスタンドへ豪快な一発を放り込んでみせた。キャンプ当初、「キャッチングがいい」「金剛力士像に似ている」というぐらいだった評価は、そこから上昇していく。
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