ルーキー戸柱の抜擢で、DeNAのワースト捕手陣に劇的改善の予感 (2ページ目)
その正捕手像はファンに驚きを与えた。1月24日、代官山蔦屋書店で行なわれたトークショー後、ラミレス監督はお客さんからの「監督が捕手に求めるものは?」という質問に対し、「キャッチングと本塁の守り、そしてセカンド送球ができる選手ですね。バッティングと高いIQは求めていません。ベンチから試合をコントロールしますから」と答えたのだ。
現役時代、捕手の配球を徹底して研究していたラミレス監督ならではの施策だった。正捕手の争点を「確実なキャッチングとスローイング」に絞り、同時にリードの意図を汲んでもらって成長させることを目的とした。
2月から始まった宜野湾キャンプの序盤は、ベンチからサインを出す監督の方針に話題が集中する。一方グラウンドでは、新任の光山英和バッテリーコーチが毎日つきっきりで、日が暮れるまで捕手陣のワンバウンド処理とスローイングの猛特訓を続けていた。
熱心に指導していた光山コーチは、「ワーストタイ記録を作った捕手陣がどれだけ酷いのかと覚悟していたんですけどね......」と切り出した。
「昨秋のキャンプで初めて捕手陣の練習を見たんですけど、そんなに悪くないんですよ。でも、昨シーズンのプレーを集めたDVDを見ると、まるで別人のプレーというぐらい酷かった。硬直して身体が動かないというか、『実際のプレッシャーがかかる試合になって、ミスが続くとこうなんねや』って慌てましたね。これはもう練習するしかないですよ」
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