藤川球児「会話はなくても金本監督の言いたいことはわかる」

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito 寺崎敦●取材協力 cooperation by Terasaki Atsushi

藤川球児×中谷仁 対談(後編)

 金本知憲新監督を迎え、11年ぶりに優勝を目指す阪神。なかでも注目を集めるのが、4年ぶりに復帰を果たした藤川球児だ。その藤川とかつてバッテリーを組んでいた中谷仁氏との対談が実現。チームのことについてはもちろん、自身の将来についても語ってくれた。
(前編はこちら)

4年ぶりに阪神に復帰した藤川球児。新たに背番号18を背負うことになった4年ぶりに阪神に復帰した藤川球児。新たに背番号18を背負うことになった

中谷 ユニフォームだけでなく、甲子園のマウンドもやっぱり似合うよね。タイガースを選んだきっかけのひとつとして、金本(知憲)監督の存在も大きかったのでは?

藤川 大きかったですね。金本監督やバッテリーコーチの矢野(燿大)さんなど、2003年、2005年の優勝したメンバーの方がチームに帰ってこられて、初めて監督、コーチとして同じユニフォームを着られる。その第一歩だったので、喜びはあります。ほかのチームでプレーすることも考えましたけど、ライバルとして金本さんや矢野さんがベンチにいるチームに向かって投げるのはできなかった。自分にウソをついている気がしますね。

中谷 金本監督や矢野コーチとの関係性は?

藤川 会話はいらないですよ。当時は、自分がクローザーとして試合に出ていましたけど、そのときから会話が必要な関係ではありませんでした。矢野さんとは食事に行ったときに話す機会がありましたけど、それも数えるほどです。ミットの構え方やマスク越しの表情で分かり合っていました。もちろん、いまも会話はないですけど、裏切ってはいけないという思いはあります。それに若い選手に対して影響力があることもわかっています。それを理解した上でしっかりと対応したいと思います。それがチームの力になりますから。

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