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藤浪晋太郎はメッツにとって「低コストのギャンブル」 新天地で完全開花なるか (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke

「メッツのブルペンはチームの強みになっても不思議はない。ディアスの復帰はもちろん大きく、さらに、チーム内にはふたりの左腕を含む優れたベテラン投手がいる。それぞれタイプが異なる投手がいるのもいい。先発投手陣は常に長いイニングを投げられるメンバーとは言えないだけに、今季のメッツが上位進出を目論むならブルペンの頑張りが必須になる」

 いわゆる"低コストのギャンブル"と見られている藤浪にとっても、前評判が高いとは言えないメッツは、決して"やりにくい"環境ではないはずだ。特にメッツのデビッド・スターンズ編成部長は、ミルウォーキー・ブルワーズのGM時代からブルペン補強のうまさで知られた人物。そんなエグゼクティブのお眼鏡にかなった藤浪が課題を克服し、低評価のチームを押し上げれば、ニューヨークの注目選手として浮上することも考えられる。

 新しい機会を求めて人材が集まってくることから、今も昔も"セカンドチャンスの街"と呼ばれるニューヨーク。この街で藤浪はどんなストーリーを紡いでいくのか。勝負の渡米2年目、注目度の高いステージに移った豪腕の真価が問われるシーズンが、もうすぐ始まろうとしている。

著者プロフィール

  • 杉浦大介

    杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)

    すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう

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