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イチローの旅は続くのか。メジャーの
超大物たちが語った衝撃デビュー (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Getty Images

 最後に、時計の針を戻して1997年3月、アリゾナ州・スコッツデールでの話を紹介したい。この前年にメジャー史上2人目となる40本塁打・40盗塁を達成したバリー・ボンズ(当時ジャイアンツ)に取材をお願いしたときのことだった。

「ノモのことだったらお断りだよ。違う? じゃあ、あれだ。アラブ(伊良部)のことだろ?」

 最初は露骨に嫌な顔をしていたが、気がつけばボンズのほうから日本の野球について話をしてきてくれた。

「(前年に開催された日米野球について)誰だっけ......ほら、あの選手だよ。思い出した、イチローだ! 彼のプレーを見るのは楽しかったなぁ。イチローも鳥かご(おそらく日本の球場のこと)のようなところで野球をやってないで、早くアメリカに来ればいいのに。イチローなら絶対にメジャーでも通用するよ」

 そして今シーズン、イチローはマーリンズのベテラン選手として、ボンズは打撃コーチとして同じユニフォームを着て戦っている。イチローの好調の要因にボンズからの助言があったと聞くと、言いようのない不思議な気持ちになるのだった。

 大物メジャーリーガーたちに衝撃を与えたイチローのバッティングは、時が経っても色褪せるどころか輝きを増しているように思えてならない。

◆デストラーデは言う。「野茂は人間だけど、イチローはエイリアンだね」>>

◆あのトニー・グウィンが語っていた「イチローの特殊なバッティング」>>

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