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佐藤晴美が語るダンスの原点、E-gilrsメンバーとの絆。「仕事仲間では割り切れない。だからこそ、ぶつかることもあった」 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

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 満員のさいたまスーパーアリーナに、紅白歌合戦のステージ、そして、デビュー曲のミュージックビデオを撮影した韓国のスタジオ......。それら、忘れがたい数々の光景をさらに過去にさかのぼると、見えてくるのは地元・山形の花笠まつりの舞台だという。

 見慣れたはずの街並みは華やかなステージに変わり、そこには、日常とは異なる衣装に身を包んだ、「学校とは違う、みんなが知らない自分」がいる。

 友人や親族たちの視線を集め、踊る瞬間が、楽しかった。

「華やかな場所で、友だちが見るなかで習い事のダンスを披露し、次の日の学校で『本当にかっこよかった』って言ってもらうのがうれしかったんです。

 特別なステージを自分が踏んでいることが、小さいころはモチベーションでした。お祭りやフリーマーケットでダンスして、みんなから目をキラキラさせて『あんなことやってたんだね。すごくかっこよかったよ』って言われるのが好きで。

 その延長線上のような気がします、今ここにいるのも......」

 そう言い彼女は、ふわりと笑った。

 佐藤さんとダンスの出会いは、始まりの記憶の、そのさらに奥にある。物心がつく前から、彼女はテレビに映る歌手をマネて踊る娘だったという。

 その姿を見て「この子はダンスに向いているのかも」と直感した母に手を引かれ、地元のダンススタジオに通いはじめたのが8歳の時。竹馬や一輪車が得意で活発な少女は、すぐに新たな習い事に夢中になった。

「ダンスは、自分の持っているものを最大限に出せる場所だったのかも。おしゃれな洋服を着て、おしゃれな髪形をしてステージに立つというのも、今思えば最初から馴染めていたし、好きでした。

 身長が高いのも生かせる場所だったし、練習すればするほど成果も出る。自分の持って生まれたもの、自然と自分のなかにあったものを全部生かせる場所だったので、それが大きな理由な気がします、うん」

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