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佐藤晴美が語るダンスの原点、E-gilrsメンバーとの絆。「仕事仲間では割り切れない。だからこそ、ぶつかることもあった」 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

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 週に1回だったレッスンはすぐに週3回に増え、福島のスタジオに通いだした13歳のころには、華やかな舞台に立つ未来を夢見るようになる。

 東京で開催されたダンスコンテストに出場し、EXILEのHIROが立ち上げた芸能事務所LDHのスタッフから「このオーディションに参加しない?」と声をかけられたのが、中学3年生の時。渡された応募用紙は、遠い夢のステージへと続く切符だった。

「わー、EXILEだ! HIROさんもいる?」

 オーディション会場を訪れた時、彼女はどこか、夢心地な浮遊感のなかにいたという。

 書類とビデオ審査から含めれば、オーディション参加者は3万人。あまりに狭き門だったが、本人曰く「あれよ、あれよという間に」最終審査の合宿にまで残っていた。

 合宿時点で絞り込まれた人数は、約30名。その後、最終的に合格者として発表されたのは、わずかに5人だった。佐藤さんも、そのひとり。オーディションの3カ月後には、すでに活動を始めていた4名に加わり、"新生Flower"としてデビューすることも発表された。

「どんな世界なの? どうなっていくの、わたし? 有名になるの?」

 不安がないわけではない。ただそれ以上に、未知の世界へ飛び込む高揚感と、とてつもない何かが待っている期待感に胸を膨らませて地元から上京する。高校1年の夏のことだ。

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