世界水泳でワンツーへ。日本のお家芸・男子平泳ぎが超ハイレベル (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 小関も今回のハイレベルなレースを振り返り、「久しぶりに力を出し切れたかなという感じですね。元気な若手がいるから負けられないと常に思っているし、本当に彼とはいつもいいレースができているので、お互いに切磋琢磨しながらいい結果を出していきたい。自分がもっと速くなれば自ずと世界記録ということにもなると思いますが、200mは日本人が世界記録を出すみたいになっているから、世界選手権では日本の平泳ぎはすごいんだぞというのと、日本の平泳ぎの技術の高さを世界に見せつけたいと思います」と語った。

 小関が出した2分07秒18は、渡辺と、山口観弘(イトマン)、ジョジュ・プレノー(アメリカ)の2分07秒17に次ぐ世界歴代3位の記録。また、リオ五輪と比較しても小関の記録は1位、渡辺の記録は3位に相当する。それを考えれば、7月の世界選手権での1、2位独占も十分に可能だ。そして、それ以上に収穫となったのは、世界のトップを狙えるライバルが身近にいることで、お互いに刺激となって高め合えることを確認できたことだ。

 世界記録を出した渡辺が日本選手権でも自分の力を出して戦い、それを抑えて先輩の小関が制したという結果は、今夏の世界水泳、そして東京五輪への期待を大きく膨らませるものでもあった。

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