シーズンを出遅れたプロスイマー
萩野公介。「今の体で戦うだけ」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●撮影 photo by Ninomiya Wataru

 4月13日から始まった日本選手権水泳競技大会。初日の男子400m個人メドレーは、昨年のリオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野公介と、銅メダリスト・瀬戸大也が最後まで競り合うレースになった。

ケガ明けで全日本選手権を戦う萩野ケガ明けで全日本選手権を戦う萩野 結果は、優勝した瀬戸が4分10秒44で、2位の萩野が4分10秒45。萩野は「200m自由形では0秒01差で負けた覚えはあるけど、個人メドレーではないですね。200m(個人メドレー)なら0秒1差というのはありますが、400mだとどちらかが折れてしまうので......」と苦笑する。瀬戸も「0秒01だったら同着でも面白かったけど、公介は手術をしていたからそのハンデもあった。その中でしっかり勝っておかなければ世界選手権3連覇はないなと思っていたので、勝ててよかったです」と笑顔を見せた。

 瀬戸はリオ五輪の後、昨年9月から10月までW杯中東シリーズとアジアシリーズで6連戦、11月にはアジア選手権に出場。12月には世界短水路選手権の400m個人メドレーで3連覇を達成するなど、試合漬けで強化を続けてきた。

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