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シーズンを出遅れたプロスイマー
萩野公介。「今の体で戦うだけ」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●撮影 photo by Ninomiya Wataru

「大也に負けたのは一昨年のジャパンオープン以来ですが、全力を出し切れたので清々しい気持ちです。僕はもともと、尻上がりに調子がよくなるタイプだと思うので、これで調子がよくなっていい動きができればいいと思う。もちろん、どの種目も大切ですが、これがいい練習になったと思うので、残りの4種目で全力を出し切ることを意識したい」

 こう話していた萩野は、翌日午前の200m自由形予選は余裕を持って1分47秒86で泳ぎ、1位で決勝進出を果たした。決勝に向けては、「さすがに体が重いですね。決勝で1分45秒2まではいかないと思うけど、しっかり調整してチャレンジしていきたい」と、自身が持つ日本記録も意識していた。

 ところが決勝は、リオ五輪800mリレー銅メダルメンバーだった江原騎士が最初の50mを24秒50で入ったのに対し、ペースを抑えた萩野は予選より0秒28遅い全体5番手の24秒80で折り返して、100mも0秒47遅い52秒25で6番手という展開になった。

「最初(の50m)は普通にいって、そこからの100mは少しリラックスして泳いで、最後の50mでスパートをかけられるような展開にしていこうと平井伯昌コーチと話していました。その通りにはできたけれど、タイムは遅かったですね。レース勘もそうですが、やはり練習が絶対なので、こういう結果になってしまったのかなと思います」

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