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世界水泳でワンツーへ。
日本のお家芸・男子平泳ぎが超ハイレベル (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 一方の小関は、これまでのレースとは違い渡辺に先行される形になって「正直焦った」という。それでも、「自分を信じて自分のレースをするだけと思い、100mから150mまでを若干上げたら一平くんに追いついてきたので......」と、150mのターンでは0秒38差に詰めた。

「今回は勝負にこだわるレースをしようと思っていた。確かに一平くんの方が前半は速かったけれど、僕も前半を抑えたつもりはなかった。ただ、泳ぎの部分で少し技術を変えて効率性が上がっていたことで、後半に力を温存できたというのが今回のレースでわかりました。レースとして、いいペース配分ができたと思います」(小関)

 150mをターンして浮き上がった時には、少しだけ小関が前に出た。そこから激しい競り合いを展開し、最後は渡辺を0秒42突き放してタッチ。自己記録を0秒59更新する2分07秒18で大会3連覇を決めた。渡辺も2分07秒60と、ハイレベルな戦いとなった。

「小関さんが後ろについているのは見えていたし、来るのも予測していたので、そんなに焦りはなかったけど、『来た!』と思った時にはもう身体が動かなかった。そこは泳ぎの技術も含めた持久力のアップが必要だと思います。負けたというのは僕の実力不足だけど、小関さんも自己記録を大幅に更新しているから、僕もいいレースはできたと思う。これから200mの練習をもっと積み上げて世界選手権では小関さんとワンツーを取れるように頑張りたい」と渡辺は言う。

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