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世界水泳でワンツーへ。
日本のお家芸・男子平泳ぎが超ハイレベル (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 一方、この種目を北島康介から受け継ぎ、15年から日本選手権連覇を果たしてリオ五輪をともに戦った5歳上の小関也朱篤(やすひろ/ミキハウス)も負けるわけにはいかない。その前哨戦だった大会初日の100m平泳ぎでは、「200mのためのスピード強化を意識していたので100m中心の練習をしてきた」という渡辺が、前半を目標にしていた27秒台で入る27秒98で折り返して、先行する小関を追いかける展開になった。

 渡辺は、「最初の50mをガムシャラに行きすぎたというか、27秒台で入りたいと思って少し硬くなっていたのかなと思う」というように、持ち味である後半の伸びを発揮できなかった。結果、自己ベストより0秒12遅い1分00秒11で、代表内定を逃した。それに対し、小関は後半もきっちりと本番のベスト16以内を想定した泳ぎで優勝、代表内定を決めた。

 その100mの雪辱を果たすとともに、初の日本選手権タイトルを獲得したいと臨んだ200m。渡辺はいつも前半から飛ばす小関に対し、自身が持つ世界記録のラップタイムを上回る速さで先行する展開に持ち込んだ。

「僕の計算では100mは1分0秒台でターンできると思った」という渡辺は、再び2分6秒台を出すための条件だと考えていた1分0秒台には届かず、1分01秒22だったが、小関との差は0秒58まで広げた。

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