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東大医学生で三段跳の大学日本一。内山咲良は競技と学業の両立の悩みに「ものすごくいい解決策はない」 (5ページ目)

  • 宮部保範●取材・文 text by Miyabe Yasunori

ーースポーツと勉強を並行していくうえで、どういった切り替え方をしてきたのかも聞いてみたいです。

内山 私にとってはスポーツも勉強をどっちもオンで、とても大事なことではあるので、どちらもやらなきゃいけないことだと理解しています。ただ、私の場合はどっちも同時並行しているというよりは、どっちかなんです。今はこっちがすごく大事というのを、その場その場においてうまく切り替えてきたんだと思います。その切り替えによって、文武両道になっているように見えるということだ、と。ただ最近は、そのどっちも常に大事にしなければいけない感じになってきているので、少し難しく感じていますが。

ーー同時並行ではなく、うまく切り替えてきたとのことですが、どのように切り替えてきたのですか?

内山 インカレ前には、陸上に全部を捧げていました。勉強はもう二の次くらいな感じではあったんですけど、大会が終わったあとや部活がオフの時は、実習に力を入れました。残るべき時には、夕方7時くらいまで病院に残って課題をすることもありました。今大事にすべきことは何なのかを天秤にかけながらいろいろやってきたなっていう感じではあります。

【大学では「武・武・武」。でも授業はフル出席】

ーー前編で、大学入学後は陸上に割く時間や労力に悩んだとの話がありましたね。

内山 大学に入ってからは、私は本当に文武両道なのかなと疑問に思うことがありました。基本的には陸上がずっと大事だと私は思っていたんですよ。文武っていうか、ほぼ武・武・武だけだったかもしれないですね。陸上が大事で、陸上を続けるのが大前提にあって、そのうえでできる勉強をしていこう、と。

 ただ、授業に出席できない理由を探しはしなかったです。陸上にのめり込みながらも、授業に出席できないことはまったくなかったですし、陸上によって何かを邪魔されたり、陸上が勉強や何もかもを侵食してというような状況にはならなかった。単位は全部取れました。

ーーただ側からみると、文武の切り替えのみで、ずっとオンなのではと少し心配になります。趣味などオフの息抜きはありますか?

内山
 趣味は何かって言われると困っちゃうんですけど、強いていうならば、美術館が好きです。あとは舞台。追いかけている芸人さんがいてその舞台を見に行っていました。

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