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国枝慎吾が新コーチと始動。
ラケット、車いすも新たに全仏へ挑む (4ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 植原義晴●写真 photo by Uehara Yoshiharu

 28日に開幕する世界国別選手権(オランダ)を皮切りに、車いすテニスは怒涛のツアー転戦が始まる。世界国別選手権のサーフェスはクレーコートだ。昨年10月以降クレーコートの試合に出場していない国枝にとっては、6月の全仏オープンに向けた貴重な実戦の場にもなる。そして、2016年からシングルスも開催されるようになった7月のウィンブルドン(それまでは車いすの部はダブルスのみの開催だった)は、ケガの影響でまだ優勝がないため、今年獲りたいタイトルのひとつだ。

「いま、"王者"という看板は背負っていないし、ランキングもそれほど固執しなくなりました。もちろん1位になりたいですけど、それよりもフェデラーたちがそうであるように、いまはグランドスラムのタイトルを獲りたいと思っています」と胸のうちを明かす。

 1年1年、結果で勝負をしたい――。

 プロスポーツ選手としての矜持(きょうじ)が、国枝をさらに強くしていく。新たな環境で自分のテニスを磨いていくことを選んだ今年、どんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。

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