ロコ・ソラーレ本橋麻里が振り返る10年。結婚、出産、メダル獲得、そして今 (3ページ目)
仕事以外は、育児に励んでいました。(2020年の)年明けに、次男を出産したので。ステイホーム中はずっと一緒にいることができて、それはよかったかなと思います」
――2021年はチーム結成11年目になります。次の10年に向けて、目標を聞かせてください。
「ロコ・ソラーレとしては、大きく変わることはありません。基本的に、育成、強化、普及の3本柱ですね」
――「育成」の部分で言うと、本橋さんもセカンドチーム『ロコ・ステラ』で選手として復帰しました。
「2020年の春くらいから、小野寺亮二コーチとも相談していたのですが、どうしてもチームの外側からでは伝え切れない部分があって、『じゃあ、(チームの)内側に入ってやってみよう』くらいのニュアンスです。投げる(デリバリー)、履く(スイープ)といった技術だけでなく、メンタル的な部分や、チーム作りという点において、サポートをしていきたいと思っています」
――メンタル的な部分のサポートなど、具体的に教えていただけますか。
「これはロコ・ステラだけに言えることではないのですが、ジュニアの世代では、もっと工夫して、恐れずにチャレンジして、失敗しないと強くならない。その失敗には、もちろんゲームでの負けも含まれます。ミスが怖いから、負けるのが嫌だから"チャレンジしない"となると、個々の成長は見込めないですし、チームとして行き詰まってしまいます。
ロコ・ソラーレの4人も、今でこそ楽しそうに笑顔でプレーしていますが、そこに至るまでにはみんな、その倍は挑戦して失敗して泣いているし、時にはぶつかることもありました。強いグループを作るには、そういう時間も必要です。
どのタイミングで成長できるか、チームに貢献できる個としての役割など、そのあたりの理解を促しつつ、選手自身がまだ見つけられていないスイッチを、こっそり押すような仕事をしないといけないと考えています」
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