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【ミラノオリンピック】メダルにあと一歩の千葉百音が感じた悔しさと幸せ「この先に生きてくる」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

【幸せを感じながらの演技】

 冒頭、『ロミオとジュリエット』の静かな曲の立ち上がりのなか、3回転フリップ+3回転トーループを決めた姿は頼もしく映った。続く3回転ループ、3回転サルコウもきれいな着氷。曲にセリフが入って動きが出るなか、ダブルアクセルもよどみなく、フライングキャメルスピンはレベル4で、3回転ルッツ+ダブルアクセルは高得点だった。

 3回転ルッツ+2回転トーループ+2回転ループは減点がついた。しかし、その後の3回転フリップも含めて、7本のジャンプすべてを跳びきっている。曲のなかでは鐘が鳴り、彼女のショータイムだった。リズミカルなステップシークエンスでは、手拍子が鳴り響いた。コレオはバレエダンスを入れ、スパイラルで優雅に舞った。レイバックスピンもレベル4で喝采を浴びていた。

 フィニッシュポーズを決めた千葉も、手ごたえがあったのだろう。カメラマンに向かって、ガッツポーズを見せていた。

「まず、『ロミオとジュリエット』をオリンピックの地で演じきれたのはよかったなって思います。3連続ジャンプで詰まってしまったところが減点になっていたんですけど、演技全体で集中することができていました。6分間練習から本番に入るところで、自分の滑りができている感覚だった」

 千葉はそう説明したが、五輪でベストの演技をすることは簡単ではない。SP、フリーはどちらも4位。2本、そろえたのだ。

「ショートもフリーもオリンピックの舞台で落ち着いて演技ができました。こんなに幸せなんだなって感謝しながら。この先のスケートでもきっと生きてくるだろう、すばらしい経験だったなと思います。(濱田美栄)先生にも、『これは当たり前のことではないからね。ここで滑れることに感謝して』と言われました」

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