【ミラノ五輪】りくりゅう「絶対に攻めきる!」 当日夕方まで泣き続けていた崖っぷちからの大逆転劇 (2ページ目)
【お互いがお互いのために滑ろう】
SP5位発進のあとの木原の精神状態は最悪だった。夜は悔しくて眠れなかった。「睡眠時間は8時間確保しましたが、睡眠の質はまったくよくなかったです」と木原は言う。フリー当日も朝から泣き続けていた。
「とりあえず龍一君がずっと泣いていたので......。本当にフリーのウォーミングアップ中も泣いていたので、『今はどういう気持ちで泣いているの?』と聞いたら、『今はなんで泣いているのかわからない』と言うから『もう赤ちゃんだね』と言いました」
三浦はそう話して笑う。13年前、木原をペアに誘った当時のフィギュアスケート強化部長だった小林芳子氏は、「龍一君は本当に立ち直れないくらいショックを受けていましたが、璃来ちゃんが強かった。本当に彼女は凛としていた」と説明する。
三浦は「私がサポートする側に回りました。以前の私だとここまで強くなれませんでしたが、本当に積み重ねというか。毎試合、ずっと(木原が)サポートしてきてくれたからこそ、今大会は私が強くなれたのかなというふうに思っています」と話す。
三浦の支えに加えて、昼寝も木原のメンタルケアにつながったという。ブルーノ・マルコットコーチは「公式練習後に龍一が昼寝に行って戻ってきた時、いつもの彼が戻ってきたと思いました」と振り返る。
その木原は「1時間くらいしっかり寝たので気持ちも切り替わり、『戦うんだ。この五輪であきらめていいわけがない。絶対に自分たちは攻めきるんだ』という思いをもう一回持てました。朝からずっと泣いていたし、璃来ちゃんがしっかりしていてくれた。(昼寝後に)『もうしっかりメンタルを立て直したので大丈夫だ』と伝えました」と話す。
そんな木原に三浦は、「今日は龍一君のために滑るね」と言った。対して木原は「僕も璃来ちゃんのために滑る。お互いがお互いのために滑ろう。そうすれば自分たちは絶対できる」と伝えたという。
2 / 3

