憧れの浅田真央の前で完璧に決めたトリプルアクセル 中井亜美が五輪代表へ前進「いいのかな」 (4ページ目)
【五輪代表候補に名乗り】
そして特筆すべきは、中井が憧れの浅田の存在に触発され、情動を力に変換していた点だ。
「6分間練習で、浅田さんが来ているのを知って驚きました。浅田さんの前で演技できる機会は少ないし、これが最後かもしれないし、いい演技をしてトリプルアクセルを着氷させたいと思いました。楽しみな感じで演技ができてうれしかったです」
浅田が紡いできたフィギュアスケートの時代を、中井はひとりのスケーターとして継承した。
2週間後、東京で全日本選手権が開催される。ミラノ・コルティナ五輪出場も、にわかに圏内に入ってきた。
「オリンピックは近づきすぎなくらい近くなって、正直、いいのかなって思っちゃうくらいです。全日本ではプレシャーがかかるのは今からわかっているのですが、それに負けないくらい自分を持って挑めたらと思います」
中井は毅然として言った。17歳の"宣戦布告"だ。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
フォトギャラリーを見る
4 / 4

